派遣社員の指揮命令者(上司)による指示が変わって困る。

派遣社員は基本的に指揮命令者から指示を受けて業務を行い、成果物の提出や業務を行う上での報告、連絡、相談は指揮命令者に対して行います。
指揮命令者からの指示が全て納得できれば良いのですが、現在のちょんいえの指揮命令者であるS課長の指示には『そのやり方はどうなの?』『なんで前回の指示から言うこと変えちゃうの?』と指示に納得できないものが多々あり
そんな理不尽な指示を受けてきたエピソードをいくつか紹介します。

目次
理不尽なエピソード
1.『納入仕様書』編
2.『公差緩和』編
3.『製造組立問題』編
4.『正社員迷惑』編
5.『設計依頼書』編

●●1.『納入仕様書』編●●

一筋縄でいかない海外業者とのやりとり

ちょんいえが現在就業している派遣先では、家電製品を製作しています。
家電製品で使用される部品は、樹脂や板金で90%が構成されていて金型を製作して、その金型を元に成型や打ち抜きという形で部品を製作してしていきます。

金型で製作されるものについては、部品の図面さえあれば製作が可能です。

残りの10%は、購入品と呼ばれるもので金型を使用しないものやある程度のユニットになった部品で、例えば、モーター、センサー、ローラー、ゴム製品など
その部品会社独自の技術があり、その会社でしか製作できないものです。

こういった購入部品は、図面と“納入仕様書”の取り交わしを行います。
納入仕様書とは
・製品がどのような基準、工程で製造され、どのように管理するのか
・仕様を満足するためどのような検査をするのか、測定が必要な場合は詳細な測定方法も明記
・納入形態はどうするのか? など

製造工程や仕様など図面には、書ききれないことを図面とは別に文書で取り交わしを行います。

で、操作部に使用するゴム製のボタンが購入部品なので、S課長より納入仕様書の取り交わしを業者とするように指示がありました。

業者にコンタクトを取ってみるとG社というベトナムの中国資本の会社で、担当者は中国人、日本語は問題なく通じましたが、単なる営業の窓口の方で技術的なことはわからず、技術部門と橋渡しをするだけの人でした。

納入仕様書の作成をお願いし1週間後提出された納入仕様書を確認すると誤字、脱字、記載している内容が不明、ページの入れ替わり、写真が反対向いてたり、枠が切れたり、ページごとの用紙の大きさがA4、LTR、A2とバラバラ
もう突っ込みどころ満載です。

社外に公式な文書を提出するということをあまりやったことの無い会社なのか、社内でのチェックや点検をやらずに間違いがあっても平気で提出してくるようなところでした。

業者とのやりとりは基本メールだけなので、間違いの部分を指摘したり、不明な部分の確認をして修正して返却してもらうのに3日~1週間掛かってしまいます。

日本の会社のように指摘事項をまとめて修正してもらうってことが出来なく、まとめて指摘しても指摘した部分が修正されていなかったり、漏れがあったりで
再度指摘をやり直さなければいけなくなり、余計に時間が掛かり面倒なので、1回の指摘は確実に修正出来る範囲に絞り、修正が確認出来たら次の修正をお願いする形にしました。

また、納入仕様書は1部品につき1仕様書を作成しなければいけなく、類似形状でもう一部品あったため、同じ内容をコピーすれば良いのですが間違った内容のままコピーし作成されると同じ指摘を2回することになるので1部品を完璧に完成させてからコピー作成するようにお願いをしました。

いつもと違う指揮命令者の指示

納入仕様書の取り交わしを始めてから1ヶ月経ちましたが、中々修正が終わらず特に何を根拠にその数値が記載されているか不明な部分を詰めるのに意図が伝わらず
完成までにはもう少し時間が掛かりそうだなと感じていました。

この状況はS課長に報告していたので、取引業者がどんなレベルなのか、時間も掛かることも理解してくれているはずだったのですが、
それから1週間後『早く納入仕様書を発行して下さい』 と言ってくるのです。

ちょんいえ:
「まだ誤字や内容を詰めれていない箇所があり完成していないので発行ができません。」

S課長:
『完成を待っているといつまでたっても発行できない』
『いきなり100%は求めていないので、ある程度で良いので発行することが大事です。』 と…

納入仕様書は図面と一元管理をする必要があり発行してしまうと社内のシステムに登録しなければいけなくて、一度登録するとミスや間違いがあった場合は、変更作業に2、3日かかります。

要は中途半端で良いから登録を行い、後で改定をしろってことです。

普段の図面や書類の提出物はめちゃくちゃ細かいところまで指摘をしてきて(どうでも良いとこまで)100%を求めるのに同じ提出物である納入仕様書は中途半端で良いっておかしいでしょう。
変更という作業は手戻りの作業なので、変更があるとわかっているものを発行しろなんていつもなら”絶対”言わないことです。

腑に落ちない部分があったのですが、この指示には従い、出来としては80%ぐらいの中途半端な状態で発行を行いました。

指揮命令者の指示が変わる

登録はしたものの納入仕様書として完成したわけではないので、改定に向けて引き続き取引業者のG社とやり取りをしていたのですが、改定の文書も作成したことが無いのか

変更した部分には改定符号を付けるとかどこを変更したかわかるように一覧管理表を作成してくれとかそんなところまで教えないといけませんでした。

そんな矢先、購買部門よりこの部品を2社購買にすると連絡がありました。

2社購買とは
購入部品を1社のみで供給をしているとその会社になにかあった場合
(例えば部品会社の設備の故障などで部品の生産ができなくなったり、部品会社自体が倒産したりなど)
部品の供給が止まってしまい生産がSTOPしてしまうリスクがあるので2社から同じ部品を購入し1社がダメになっても、もう1社あるのでリスク回避のために購買の戦略として行います。
後は、2社にすることで部品の適正な価格が把握でき、一方が高すぎるなら見積もり交渉にも使えますからね。

1社でも大変だったのに、しかもまだ、改定を進めている最中で、もう1社とも納入仕様書の取り交わしを行わなければいけなくなりました。

もう1社のL社にコンタクトを取ってみると日本語でメールを送っているのに英語で回答が返って来ます。

どうやら、今度は日本語が通じないというオマケ付きで日本語を理解できる担当者が一人もいない会社で言葉の問題でコミュニケーションが取れず、中々進みません。

L社から提出された納入仕様書は、G社とさほど変わらいレベルのもので、指摘をしようにも図面の注記ぐらいの英語はわかりますが間違っている部分の指摘や内容を詰めるってことを全部英語でやりとりするのは到底無理ですし
英語専門の担当者は社内にいないし、他の正社員もちょんいえと変わらない英語のレベルなので助けてもくれません。

困っていたところ出張でL社に会社訪問し担当者とも顔合わせした方がいて、よくよく確認するとどうやら担当者は台湾系の中国人らしく中国語が通じることがわかり、社内には中国人がいるのでこの人を通じてやり取りを行うことで言葉の問題は無くなりました。

G社の改定内容とL社の新規納入仕様書の内容詰めが終わり後は、図面の変更とシステムに登録するところまできたのですが、S課長が私の席まで来てこんなことを言い出しました。

S課長:
『納入仕様書の取り交わしをやめましょう』

ちょんいえ:
「ファッ!?」

S課長:
『この部品は購入部品ですが、納入仕様書の取り交わし条件を確認すると取り交わしが必須の案件では無かった』

ちょんいえ:
(何を言ってるんだこの人、あなたが納入仕様書の取り交わしをしろと指示したのに!今さら必要ないって...中途半端で良いから登録しろと言った納入仕様書はどうするんだよ!)

「G社は既にシステムに登録してますけど、これどうするんですか?」

一度登録してある納入仕様書を取り消す作業をすること自体大変な作業になってしまいます。

変更はあっても取り消しなんて今までやったこともないですからね。

どうやらG社の納入仕様書を登録したことも忘れていたらしく、結局この部品は最後まで納入仕様書の取り交わしを行うことになりましたが、危うく3カ月近く掛けた仕事が無駄にされるところでした。

●●2.『公差緩和』編●●
納入仕様書の取り交わしを行っていた同じメーカーとの別件でのやり取りのお話しです。

業者からの公差緩和依頼

ボタン

操作部に使用するゴム製のボタンで、実際に製作してみると図面に記載してある寸法に入らない箇所が出てきて製作をお願いしているG社、L社の両社より寸法値緩和の依頼が来ました。

部品は誤差±0mmで製作するってことが不可能なので、必ず”公差”を設定します。
公差とは、ある基準値に対するバラツキの許容範囲のことで、例えば長さ30mmの棒を作るとき “±0.1mm” の範囲で長さが違ってもいいですよ とすることです。

公差は相手部品との最悪のバラツキで組み合わせた時に部品同士が干渉することを防いだり、正常に動作する可能な範囲で設定をしているので、
公差緩和をしても大丈夫という根拠を出さないといけないので、簡単に公差を緩和するってことが出来ないんですね。

過去の部品や他の製品の部品でも類似部品を使用していて、慢性的に図面の公差に入らない問題は発生していましたが、今までも、公差緩和依頼があって、開発からは、認めないまたは
認める2通りの対応がありました。

実力的には問題は起きていないが寸法をちゃんと測定すると図面の公差には、入らないそうです。

S課長の賛同と関係者への周知

公差を外れているものの実機に組み付けた時は、ゴム製品で伸び縮みをするためなんら問題が無かったので、実機の取り付け状態に近い治具の製作を行い冶具にSETした状態で、測定する方法を指揮命令者のS課長に提案を行いました。

公差緩和の箇所は、取り付けする穴部分がほとんどだったので、取り付けする穴部分を治具にSETしてしまえば、その部分は測定を省いて良いことになるので、公差自体を無くしてしまおうという考え方です。

この考え方には、指揮命令者のS課長にも納得してもらえ、公差緩和は行わず冶具による測定で対応を行うことになりました。

公差緩和しているものや、生産で問題になっていないので暫定で使用して良いとしていたり部品やプロジェクトによって対応がバラバラだったため
関係者を集め、今後は、「治具を使用して測定を行うこと」 と 「治具を使用する測定に合わせて図面の書き方も変更していく」 ことを周知し水平展開を行いました。

冶具による測定に変更するにしても検証を行わないといけないため部品製作メーカーのG社とL社に冶具の製作と冶具を使用しない場合と冶具を使用する場合で寸法値がどのように変化するのか比較データの提出をお願いしました。

1か月後、L社からデータが出て来ましたが、冶具を使用する場合の測定データしかありません。
なぜ冶具を使用するのかを理解しておらず冶具を使用しない場合のデータが無いと比較ができないので、再度測定をお願いしました。

一方のG社からは、音沙汰がないので、測定データ提出の催促をしてみると担当営業から現場へ指示がされていなかったらしく冶具の製作もしていないという状況で今から冶具を手配すると回答がありました。

指揮命令者の指示がまた変わる

L社から再測定結果が提出され冶具による測定に変更しても問題無い検証が取れていたのですが、G社の冶具製作が遅れていたので、データ提出を待っていたところS課長が席まで来てこんなことを言い出しました。

S課長:
『冶具による測定方法の変更はやめましょう』

ちょんいえ:
「ファッ!?」(またかよ…)

S課長:
『もうすぐ生産が開始されます。 今の業者とのやりとり状況では生産までに図面変更が間に合いません』
『公差緩和する方向で進めて下さい。』

確かに生産開始までに図面変更を終わらせる目安はあるのですが、絶対これを守らないといけないかというとそうでは無く。 開発側が投入OKの判定を行えば図面が変更されていなくても生産に投入しても良い運用はあるんですね。

ちょんいえ:
「設計の計算上は業者の公差緩和値を容認すると最悪の場合、相手部品と干渉する関係になってしまうので設計の根拠が出せないため公差緩和はしたくありません。」

S課長:
『今まで試作を行ってきましたが、現物の出来上がりでは問題が起きていないので本当に公差緩和出来ないのか、現物を取りよせるなりして実機での検証をして欲しいんですよね』

ちょんいえ:
(イヤイヤ…最初から公差緩和を行う方向で進めてたらやってたけど、冶具を使用する方法に賛同してくれたし関係者も集めてゴム製のボタンに関する今後の測定方針や図面の書き方を周知したじゃん)

もうこうなってしまっては、考え方を変えてくれないので、しぶしぶ従うしかありません。
何より冶具まで製作して検証を行ってもらっている業者に断りを入れるのが嫌でしたね。

現物を取りよせ実機による検証を行い公差緩和可能な値を出し業者に連絡したわけなんですが、図面変更を行うためには、業者から設計変更依頼書を提出してもらわなければいけません。

設計変更依頼書は、公差の値をいくつに変更してほしいのか、図面の公差に入らない理由を明記した書類なんですが、これが無いと図面変更ができないんですね。

業者には、何回も提出するように催促しているのですが、結局、生産が開始された今現在でも提出がされておらず図面は古いままで、受け入れ検査は公差NG品で納入され生産がされています。
開発側の投入OKの判定で図面変更しないまま運用がされているってことです。

どうせ生産に図面変更が間に合わないのなら、冶具による測定変更で良かったんじゃないかってお話し。

●●3.『組立問題』編●●
今までは、業者との調整を行う業務で、あと少しで完了するところまできていたのに、指示を変えられてしまっていましたが、今回は社内の関係者との調整で、その日に指示が変わったお話しです。

製造からの問題点起票

ケ^ブル

新規製品を立ち上げる時には生産開始までに3、4回の試作を行います。
試作の種類は下記の通り

機能試作
設計したものが実際に問題なく動作するのか機能を確認するための試作。
簡易的な工法や切削で部品を製作します。

型物試作
金型を製作しその金型で成形、打ち抜きをした部品で実際のラインに流して組み立てを行う試作。

量産試作
組み立てする数量を数百台へ増やした時に問題が発生しないかを確認する試作ステージ。
生産の手前に行い生産に移行しても問題ないかの判定も行います。

後は各試作ステージで大きな問題が発生した場合は、そのまま次のステージに移行出来ないため同じステージをもう一度行う場合があります。
例えば、型物試作で大きな問題が発生した場合は問題対策を行い1ヶ月後ぐらいに型物試作の同じステージの試作を行います。

各試作ステージでは、製造部門に組み立てを行ってもらうため組み立てがやりにくい場合や誤組み付けが出来たり、機能的に問題が発生するような組み付けが出来てしまう場合は、製造部門より問題点の起票がされます。

問題が起票されると対策が必要になり対策のために設計変更を行います。

組み立てで問題が発生しないように想定して設計をしてはいるのですが頭で考えることと実際に組み立てて見ると違いは出てきてしまいますし
製造ラインだと限られた時間内で次から次へと組まなければいけないような作業になり、ゆっくり確認しながら組む作業にはならないので、こればかりは仕方がないですね。

量産試作で組み立てに関する問題が起票されたのですが、基板と基板を繋ぐハーネス(ケーブル)が蓋でカバーするときに浮いてきて気付かずに挟み込むという問題でした。

原因は蓋でカバーする前にハーネスを押さえる物が部品に何も無いからなんですが、この部分は機能試作、型物試作(2回)の計3回の試作ステージで問題なく組めていて何も設計を変えていないところだったのです。

ちなみに私が設計した部品ではなく、他部署に異動した前任者の部品を引き継いでフォローしていた部品だったのですが、
前任の設計者が組み立てのことを考えハーネスが浮かないように想定して最初からクランプできる形状を作っておかないからこんな問題が起きるんですけどね。

筋が通っている指揮命令者の指示

各試作ステージで上がった問題点については一覧表にしてS課長含めグループで進捗管理をします。
進捗会では、問題点対策の進捗度合いの報告と対策の方向性について相談を行うのですが、この問題については、下記のように言われた。

指揮命令者S課長
『この問題については、前の試作ステージでもその前の試作ステージでも問題として上げなかった、見つけられなかった製造の責任なので設計変更は行わない。』

『変更していないところを後になって問題と言ってくるのを対処していたらキリが無いので、通常の組み方だけでは無く意地悪な組み方をしたらどうなるか、作業スピードを上げても指示通りに組めるのか、そういう視点で製造が検証をしていないのが悪いので治具で対応するなり、作業の指示で対処をするなり製造側の工夫と努力で行ってもらわなければいけない』

(うんうん。さすがだな。筋が通っているしそうあるべきだよな)と納得して
この問題については、設計変更を行わない方針で進めることにした。

話が変わってしまう指揮命令者

製造から挙げられた問題点については、対策するにしても対策しないにしても両者合意の上で進めなければいけないのでデザインレビュー(DR)を行う必要がある。
デザインレビュー(DR)についてはこちら
派遣社員でもデザインレビューを行う。

グループ進捗会のあと、その日の内に製造とのDRの場を設けてS課長含め製造側の担当者とこの問題のレビューを行ったのだが、開口一番S課長がこんなことを言い出した。

指揮命令者S課長
『金型を削る簡易的な対策であれば、対策を盛り込むことができます。』

え~~!? 各ステージで組み立て検証していない製造側へガツンと言ってくれるものと思っていたのに、さっきのグループ進捗会でちょんいえに言ってたこととまったく違うことを言い出すのでびっくりですよ。

こんなこと言ったら、製造側は今より組み立ては良くなるのだから対策入れて下さい。って当然なります。

製造が検証していないことに対しては結局一言も言及が無く、設計変更の対策を入れる方針に変わってしまいました。

100点の対策でなければDRは承認されない

でね、金型を削る簡易的な対策で設計検討し試作まで製作してS課長及び製造側からもOKもらったわけなんですが
開発内のDRで承認がされませんでした。

以前の何も無いよりは改善されてますけど、簡易的な対策は、樹脂のリブとリブの隙間に挟み込んで抑えているだけなので、ハーネスの線径のバラツキや作業途中にハーネスを引っ掛けたり押したりすると押され具合で飛び出してきてしまい完璧な対策ではないからです。

簡単な金型変更でも20~30万円の費用が掛かり、お金を掛けて対策を入れるなら完璧な対策でない限りDRの承認はされないわけです。
(自分が承認者だったとしてもこんなの承認しないなぁ)

完璧な対策を今から入れようとすると大幅な金型変更が必要になり、日程的に間に合わないため製造側に『すみません』と謝りを入れて結局、部品をSETする作業台にハーネスを抑える冶具を追加して対策をしてもらう方法になりました。

これね、最初に指示した製造側で対策してもらう方向性で進めてれば、こんな無駄な手戻りの作業しなくて済んだ話しなんですよね。
なぜ、製造とのDRで対策を入れると言ったのか未だに理解できません。
(頭おかしいんじぁね~の?)
派遣社員ってだけで、モチベーション上がらないのに、手戻りの作業が発生する指示されたらテンションだだ下がりですよ。

●●4.『正社員迷惑』編●●
指揮命令者S課長はちょんいえの指揮命令者であると同時にグループの課長でもあるので、当然、正社員へも理不尽な指示が飛び火し”とばっちり”を受ける人がいるという話し。

生産中の部品に変更を入れる。

生産中の部品に指揮命令者S課長の指示でちょんいえが設計変更を行った。

生産中の部品に変更を入れる場合は、毎日生産を行っている部品の供給を止めるわけにはいかないので、慎重に行わなければいけない。

生産を止めないために下記のどちらかの対応が取られる。

第1の方法として、毎日の生産数量分を確保しながら、余分に成型を行い金型修正に掛かる日数+α分の在庫を確保した上で金型修正に入るというもの
第2に金型は、生産キャパを確保するために1型だけではなく、まったく同じ金型を増面して2型以上製作する場合があり、1型はそのまま生産し続け休んでいる2型目に変更入れ終わってから1型目にも変更入れるというもの。

第1の方法は、金型修正が順調に進めば良いが、修正に失敗して金型が破損したり、狙いの寸法に入らず何度もTRYを行わなければいけない場合があると用意していた在庫が足りなくなり生産に影響が出てしまうので、結構リスクにもなります。

業者からの要望

今回の変更は、第1の方法で進めようとしていたが、業者からこの部品は2型目が製作してあり、金型検定不合格(図面の寸法に入っていないNG箇所がある)にはなっているが、変更部分と金型NG部分を同時に修正するので2型目から修正を入れさせて欲しいと要望が来た。

開発側は2型目が既に起工されているとは知らなかったので、2型目から修正に入ったほうが生産に対するリスクは少ないなと思ったが、このあたりの調整は工場側と行わないと海外工場側が混乱するので、業者には工場と調整を行い決めてもらうようにお願いをした。

業者からは工場と調整した結果、やはり2型目から修正を入れさせて欲しいと再度要望があり、第1の方法だと生産数量が増えてきたこともあって、現在、日々の生産数量確保だけで精一杯で在庫数量を確保できないとも連絡がきたので、2型目から修正を入れるように指示を出した。

とばっちりを受ける年下正社員A

設計変更を発行してから2週間ほど経ったので、金型修正の進捗具合を業者に確認するように指揮命令者S課長から年下正社員Aに指示が出された。

何でちょんいえに言ってこないの? と思ったが、どうやらちょんいえは新しいプロジェクトに入っていたので、そちらの業務を優先させたいらしく今後の生産フォローは年下正社員Aに全て任せようという考えらしい。

年下正社員Aは、グループは違うけどプロジェクトは同じで、ユニットのリーダーをやっている人です。

進捗具合を確認してみると金型検定不合格部分の修正が何回か行わなければいけなく、まだ1ヵ月近く掛かるとのことでした。

指揮命令者S課長
『2型目から修正に入ると当初立てていた計画からズレてしまうので、こいうことはちゃんと言って欲しいんですよね』

年下正社員A
『.....』

指揮命令者S課長
『今からでも在庫確保して1型目から修正入れられないか確認してもらえませんか?』

ちょんいえが、業者とのやり取りや経緯をメールで、関係者含め、S課長にも全て連絡していたんですけどね。
それを知っていた年下正社員Aが私のところに来て、冗談交じりに『これどうすれば良いんですか?』と聞いてきた。

完全なとばっちりですね。

S課長と年下正社員Aは、直属の上司関係でもなくグループも違うのでS課長のことをよく知らないので
『まぁメールの宛先入れてても見てないとか言う人だから仕方無いよ』と言っておいた。

1型目から修正入れられないか確認はしてくれましたが、生産キャパの問題があり結局2型目からの修正のままになったんですけどね。

指揮命令者S課長は派遣社員だろうが、正社員だろうが誰に対しても対応は一緒なんですね。

メールで連絡入れてても、見てないとか気になったものだけ掻い摘んで内容を理解して、指摘してくるんで、この人にメールを入れても意味が無い気がします。

かといって全部口頭で報告するのも面倒だし、いちいち報告すると機嫌の悪い時は逆にキレられるんで困ったもんです。

●●5.『設計依頼書』編●●
設計依頼書の処理について途中経過を報告しているにもかかわらず指示を変えようとする指揮命令者のお話し。

工場から設計変更依頼書の提出

生産中の樹脂部品で、成形時に位置決めとして使用しているボスの根本が白化するという問題が度々発生して、その対策のためにボスの根本に補強リブを追加させて欲しいという要望が業者から工場を通じて依頼が提出されて来た。

樹脂部品の成形の場合、部品を金型から取り出すときに抵抗になってしまうため、1度とか3度ぐらいの抜き勾配を付けて樹脂部品が取り出しやすくしているのが、位置決めとしている精度が必要な部分に抜き勾配を付けると寸法公差を外れてしまうので、抜き勾配を付けられない箇所があり、たまにこんな問題が発生する。

追加するリブは、特に他の部品に干渉したり、外観に影響の出るところでも無さそうだったが、念のため業者で作成した要望形状を盛り込んだ3Dデータをもらい、3Dデータを確認しても問題なかったので変更しても良いという承諾をした。

しばらくすると海外工場から設計依頼書が正式に発行され手元に届いたので、さっそく設計変更をするために3Dモデルを修正しようとしたら問題があることに気付いた。

設計依頼書に添付されている資料の寸法と業者で作成した変更要望の3Dモデルで寸法の不一致があったのだ。

設計依頼書に添付されている資料のリブ位置寸法:4.5mm
業者で作成した3Dモデルのリブ位置寸法:4.38mm

既に金型の修正はしていたのだが
資料と3Dモデルで0.12mmの微妙なズレがあり、これどっちの寸法で現物は修正したの?と海外工場に確認をした。
この確認メールを出したのが、お盆前の時期。

工場への事実確認

海外工場の日本人T:
『部品の寸法を一度測定させます。』

『測定結果の提出はお盆明けになってしまいますが、ご了承下さい。』

まぁお盆中は海外工場は稼動していても、日本は休みなので休み中に測定データを送られても見れないのでお盆明けで良いと連絡していた。

お盆休みが明け、3日経過しても測定結果が出てこないんで催促してみると

海外工場の日本人T:
『工場のスタッフには、部品の測定指示を出して測定までは完了しているのですが、データの保存先がわからなくなってしまいました。』

『見つけ次第ご連絡するので、もう暫くお待ちください。』

知らんがな。相変わらず工場はのんびりやっとんのぉ~

それから1週間経過し測定データは見つからなかったらしく業者に再測定をさせたデータが工場スタッフを通じて送付されてきた。
(本当に測定してたの?)

測定データを確認するとリブの位置寸法ではなくリブの幅寸法が測定されていて、こちらの要求している測定データでは無かった。

あのさぁ~ 工場のスタッフに指示を出してやらせるにしてもデータの中身が要求している測定データかどうか数値に問題ないかぐらいは確認してからメール送るようにしてくれない?

要求している測定データが出てきたのは、それからまた1週間経ってからだった。

現物は4.25㎜で出来上がっており、3Dモデルの4.38mmに合わせて加工はしているようである。(まだ多少のズレはあるが)

じゃぁ3Dに合わせて図面修正をするかと思ったのだが、この金型は、生産キャパがたりなくなるので、同じ金型を別の業者で起工している2号型があるのを思い出した。

ちょんいえ:
『この金型は、2号型を起工してますが、2号型はどうなっていますか?』

海外工場の日本人T:
『2号型は3Dモデルに合わせていると思われるので、3Dモデルに合わせて図面修正をお願いします。』

思われる? それお前の思い込みだろ?
1号型の業者で作成した3Dデータが、業者間で取引の無い2号型の別の業者に渡っているとは考えにくい。

ちょんいえ:
『憶測で変更をして現物の寸法が違っていた場合、再度変更を掛けるハメになるため2号型についても測定をお願いします。』

海外工場の日本人T:
『おっしゃることはごもっともです。』
『2号型の金型は現在中国にあるので現物を中国から取り寄せ工場で測定した測定結果をご連絡します。』

なぜ中国に金型がある?

工場や2号型の業者は、ベトナムにあるのだが、金型を一から起工する技術がベトナムではまだま低いので、中国にあるグループ業者で、金型を起工し金型寸法を合格させたあと中国からベトナムへ金型を移管するという方式を取っている業者が多い。

ベトナムでは、簡単な金型修正なら対応できるが、金型を移管するための時間や輸送費が掛かってしまうし、難しい金型修正だと中国に送り返してからしか加工ができないので修正を断念する場合もある。

また、中国とベトナムでまったく同じ成形機が使われないので、同じ金型なのに中国で寸法が出ていたとしてもベトナムでは寸法が出ないという問題も度々起きるので、早くベトナムで一から金型起工できるように技術力上げて欲しんですけどね。

中国に金型があるのは、仕方が無いが、中国から部品を取り寄せして、ベトナム工場で測定させていると輸送の時間や測定の時間にどのくらい時間が掛かるかわからない。
2号型は既に金型が出来上がって成形できるのは写真を見て知っていたので、中国の業者に測定をさせその測定データを送付するようにお願いした。

設計依頼書の催促

工場に出来上がり寸法を確認させているだけで、1ヵ月を超えてしまった。
設計依頼書が発行されて1ヵ月を過ぎてしまうと関係者に
『発行から1ヵ月が過ぎていますが処理がされていません。早く処理をして下さい』というメールがシステムで自動配信されてしまう。

設計依頼書は緊急に対応する業務では無いので手元に届いても「後でいいや」と通常の業務を優先させていると忘れてしまい3カ月とか半年放置して処理していなかったり、別の書類にまぎれて紛失するなんてことが起きていたので紙以外にもデータでも管理するシステムに改良されていた。

紛失しない。放置されない仕組みになっていて指揮命令者S課長にも自動配信の催促メールが届くので、1ヵ月も経過してなんでまだ処理をしていないのか確認があった。

ただね、工場とのやり取りのメールは全部S課長をccに入れて行っているし、以前自分宛のメールでないものは、見ない場合があるとかヌカすから依頼書と3Dの寸法に整合性がないから工場に現物を測定している途中経過をちゃんと報告していたにもかかわらず自動配信の催促メールの事実しか見ないで咎めてくるわけである。(口頭で報告したことは忘れている。)

面倒臭いけど今の状況をもう一回話して遅れている理由を説明することに

すると
『工場の対応が悪くて時間が掛かりうまくいかないのなら、やり方を変えないといけない』
『寸法に整合性がない書類不備として設計依頼書を返却する処理にしたらどうなの?』

出たよ! それまでの業務をないがしろにしようとするクソ指示が

今更返却処理にするなんて返却する側も返却される工場側も面倒だろ最初に言え!

この件は、2号型の現物寸法を確認さえすれば設計依頼書の処理はを行えるので、そのまま処理を進めさせてもらえるようにお願いをした。

2号型の測定結果は?

測定依頼を出して3日後、工場から中国の業者で測定させた2号型の測定結果が届いた。
測定結果は4.75㎜

ん?ちょっと待て

設計依頼書に添付されている資料のリブ位置寸法:4.5mm
業者で作成した3Dモデルのリブ位置寸法:4.38mm

1号型のリブ位置実測:4.25㎜
2号型のリブ位置実測:4.75㎜

要望値も現物も全部バラバラやんけ!

しかも1号型と2号型で0.5㎜もズレてる!!

せめて現物の寸法は合わせとけ!!!

なんでこんなことが起きるんでしょうか?
図面修正する寸法値どないしよう?

今回の設計依頼書の処理は、要望値のデータの不整合があったので現物を測定させ結果的に1ヵ月を要してしまった方法と指揮命令者S課長が言ったように書類不備として返却する方法のどちらで仕事を進めるのが正しかったんでしょうか?

これね、どっちも不正解だと思うんですよ。

後者の書類不備として返却する方法を最初からやろうとしても設計依頼書には、指揮命令者S課長の承認印がいるわけで、この時に『なんで現物があるのに現物を測定をさせないの?』となるわけです。

だからどっちの仕事の進め方しても不正解。

うん。きっと言われてた。

●●最後に●●

指揮命令者から受ける理不尽な指示のエピソードをいくつか紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
指示を途中で変更したり、関係者とうまく調整を行ってきたことを無駄にしようとする指示が本当に多いです。
その指示は効率が悪く間違っていると思っていても派遣社員は派遣先に契約で雇われている立場上、強く意見を言うことができず指揮命令者の指示に従わなければいけない悲しい現実があります。

指揮命令者と派遣社員の関係についてもっと詳しく知りたい方は下記をご覧下さい。
派遣社員と指揮命令者の関係

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