派遣社員の指揮命令者が複数いるけど誰の業務を優先させたらいいの?

派遣社員として就業した場合、派遣会社と派遣先の間では、「労働者派遣契約」というものを結び、この契約書には、誰の指示で業務を行えば良いのかを決めておくため派遣先の『指揮命令者』を必ず一人明記する義務があます。
指揮命令者は派遣社員における派遣先での上司になる人のことで、明記してある指揮命令者は一人のはずなのに、実際の現場では、他の正社員から業務指示があったり、他部門の人から業務依頼を受けることがあります。
どういったときに契約書で決められた指揮命令者以外から、仕事の指示があるのかを紹介していきます。

応援と言う業務依頼

同じ派遣先で長く勤めていると他のグループから応援依頼を受ける業務が発生します。
例えば、他グループで違う機構部分を開発しているけど、要素開発部分でうまくいかなくて日程的な遅れが発生しているとか、試作図面作成のための人手が自グループの人員だけでは足りなく納期を守れないとか、生産中の製品で問題が発生し緊急で原因調査や対策を検討しないといけないけど、現在進行中の業務も遅らせるわけにもいかず、やれる人がいないといった場合ですね。

担当者間で調整し、指揮命令者が応援に出しても良いと判断すれば、1ヵ月とか2カ月の日程を決めるとか、出図までの区切りを付けて現在自分で持っている業務は後回しするか止めて他グループの業務応援を行います。

ここに「やりたいとかやりたくない」とか「自分の業務を抱えていてやってられない」とかの派遣社員の個人の意見は尊重されず、応援業務をやってくれと言われたら従うしか無いです。

派遣社員が社内の人員調整にうまい具合に利用されている感じは否めないですが、応援業務は、他の機構を設計するわけなので、経験や知識がないと依頼自体来ないし対応できませんし、以前同じ部分の機構を担当していたからという理由で名指しでくる場合もありますね。

応援期間中の業務指示は、応援するグループの課長や担当者である正社員から業務指示を受けることになり、指揮命令者が代わることになります。

元々の指揮命令者は、違う機構だとアドバイスも出来ないし、他グループのやり方には、口出しもしないので、この期間は派遣社員の勤怠管理だけ行っているだけになります。

プロジェクトに参加している。

新製品を開発するプロジェクトに参加していると、一つの製品を作りあげるために別々のグループから機構を担当する担当者が集まりプロジェクトチームが編成されます。

プロジェクトには必ずプロジェクトリーダーというものが存在し、派遣先の別グループの課長クラスの人が担当することになりますが、プロジェクト全体の運営や方針についてプロジェクトリーダーから展開があり、その展開内容に従って業務を進めることになります。

「いついつまでにこの業務をお願いします」と直接プロジェクトリーダーから業務指示を受ける場合もあります。

また、同じ機構のメンバーは、違うグループのメンバーと一緒になることがあり機構リーダーが別グループの正社員が担当することもあり得ることで、別グループの機構担当リーダーから業務指示を受けることがあります。

元々の指揮命令者は、一応プロジェクトに参加している形になりますが、自グループのメンバーの進捗管理をするぐらいで、業務指示自体は、プロジェクトリーダーもしくは機構担当リーダーから受けることになりプロジェクトに参加している業務を行っている場合はも指揮命令者が代わることになります。

指揮命令者が不在の場面もある。

指揮命令者が不在とは、契約書に記載した指揮命令者が存在しないとか決めれれていないというわけではなく、指揮命令者が出張や休暇等で数日不在になるような場合ですね。

この期間の業務指示を誰から受ければいいかというと、業種にもよりますが、業務指示は数時間とか1日で終わるような単発の業務では無くもう少し長い期間で行う業務がほとんどなので、その業務を引き継き行うか不在になる前に不在期間中にやって欲しい業務について指示があるはずですし、不在期間中は別の正社員のから指示を受けるように依頼があるはずです。

これが無く不在の期間中放置するような派遣先ははちょっと問題ですね。

反対に派遣社員自体が出張で会社に不在となる場合があります。

研修や講習のために国内出張に行く場合、派遣社員を監督するためにわざわざ指揮命令者が同行するなんてことはありませんし、海外工場へ2週間から1ヵ月海外出張する場合も指揮命令者が同行することはありません。

指揮命令者は、派遣社員だけの上司ではなく、自グループの正社員メンバーの上司でもありメンバーの業務進捗を管理しないといけないので、そんなヒマは無いというわけです。

但し、現在の派遣先では派遣社員だけで出張に行くことは禁止されていて、指揮命令者が同行しなくても必ず他の正社員が同行することが派遣社員が出張に行ける条件になっています。

法的には、派遣先の社員が同行していなければならないという制限はなく、派遣社員だけで出張に行ったり、業務を行うことについては問題はないのですが、正社員がいない場で、出張の移動中に事故やトラブルにあったり、海外工場での労災にあってしまったら、安全衛生管理責任上の責任を問われることになりリスク回避のために正社員の同行を条件にしているようです。

残業や休日出勤も同様で、派遣社員だけで業務遂行してはいけないことになっていて、正社員がいない時は、残業や休日出勤をしてはいけないことになっています。

複数の指揮命令者から仕事を依頼された場合どう対処したら良いのか?

契約書に記載されている指揮命令者以外にも他の正社員から同時に複数の人から業務依頼を受けることはあります。

他グループの応援業務やプロジェクトの業務をしているのに自グループの製品で、生産トラブルが発生したので調査や評価を行って下さいと指揮命令者でない正社員から業務指示があったり、過去に担当していた部品で更新金型を製作したけど金型修正出来ないので、公差緩和できるか判定して下さいと工場や他部門から業務依頼があったりします。

自分は納期管理が出来て、優先順位も的確に決められるから大丈夫と勝手に判断して複数の人からの業務を行っていると
「依頼した業務なんでまだやってくれてないの?」
「1週間も経ったのになんでこんなに業務進捗遅いの?」
(イヤ、他の業務優先させてて…)

「この件どうなりましたか? いつ回答を貰えますか?」
(あっ忘れてた)

なんてことになりかねなく複数の業務を抱えすぎて、自分がこなせるキャパを超えてしまいどの業務も終わらない状態やどの業務を優先したら良いのかわからなくなり混乱する状態になってしまいます。
あげくのはてに『あの派遣社員は仕事が遅い、仕事が出来ない奴』なんて陰で言われかねないですからね。

このようなトラブルにならないためにどうすれば良いかというと指揮命令者以外の業務指示や業務依頼は直接受けてはいけません。

指揮命令者以外の業務をやらないというわけでは無く、業務依頼がある場合は担当者間で直接受けるのでは無く面倒でも必ず指揮命令者を通して依頼をしてもらい、窓口を1本化して業務の優先度も指揮命令者に決めてもらうということです。

派遣社員は業務管理も出来ないのかと思われるかもしれませんが、こうしておかないと複数の人に同時に業務依頼を受け、各担当者は、派遣社員が抱えている業務量や業務の混み具合、優先すべき業務が見えていなく自分が頼んだ業務を優先してもらいたいので、明らかにこなせない業務を抱えてしまうことになります。

指揮命令者が把握していない業務はやらない

指揮命令者は、たとえ派遣社員に『正社員の○○さんの指示に従って下さい。詳細は○○さんに聞いて下さい』と指示を出したとしても、派遣社員が何をやっているのか業務内容を把握し監督する義務があります。

逆に指揮命令者が把握していない業務を勝手にやっているとお咎めを受ける場合もあります。

以前、部門間の調整や業者からの問い合わせ回答の業務を良かれと思ってやっていたら、指揮命令者が知らなくて「その業務は派遣社員がやるべき業務範囲を超えているので、やらなくて良い」と言われたり、他部門から今日中にでも回答が欲しい緊急の業務をやっていたら指揮命令者は把握していなくて、「こっちの業務を優先させて欲しいんです。」と言われたりですね。

他部門からの業務依頼は、電話やメールで派遣社員本人だけにしか連絡が来ない場合もあるので、そのような業務依頼があった場合は、「こんな業務依頼が来ています。」「こちらの業務を優先させて良いですか?」と報告をしてから業務を行うようにしましょう。

また、メールでのやり取りでは必ずccに指揮命令者を宛先に入れてメールでのやり取りの内容を把握しておいてもらう必要があります。

まとめ

労働者派遣契約書には『指揮命令者』が誰なのか必ず一人明記されていますが、実際の現場では、指揮命令者以外の正社員や他部門から業務依頼を受けることが多々あります。

複数の人から業務の依頼があった場合には、この業務は出来そうだとかこちらの業務の方が優先度が高いと自分で勝手に判断せず、指揮命令者を通して業務内容を把握してもらい優先順位を決めてもらって業務を引き受けましょう。

そうしておかないと派遣社員に業務が集中しすぎて、混乱するハメになりますし、本来やらなくて良い業務まで引き受けてしまうことになります。

中には面倒だから自分の仕事を派遣社員に押し付けて帰るような輩やこんな雑用は派遣社員にやらせておけば良いと考える人もいるので自分の身を守るためにも必要なことですね。

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